漫画がマーケティングで多く使われている業界とは?

漫画マーケティング アイキャッチ

漫画マーケティングは、現在さまざまな業界で活用されており、その用途は多岐にわたります。

近年では、そのわかりやすさや伝達力の高さから、SNSや動画の広告に頻繁に利用されるようになりました。

漫画自体が広い年齢層に受け入れられているため、多くのターゲットに訴求力を持ち、購入に対する心理的ハードルを下げ、クライアントのROI(投資対効果)向上に繋がりやすい特徴があります。

この記事では、各業界のマーケティング漫画を参考にしながら、漫画の手法と「漫画で伝えたいこと」を解説していきます。

目次

小売業界

クリーニング店の紹介

参照URL:http://tokyo.kanto929.jp/m/lp_tokyo/1/?fbclid=IwAR0j_DXvo87Mf82hXkCQWttYVv1a5abXkyVh5ltnjVDxtH63buahbF4gzlk

上記は東京都クリーニング生活衛生同業組合が発行しているマーケティング漫画です。

この漫画が伝えたいことは「クリーニング店の種類」と、多くの人々が抱いている「クリーニング店はどこも同じ」という認識を改めるための啓発と、クリーニング師という国家資格を持つ技術者の存在です。

また、漫画の最後には東京都クリーニング生活衛生同業組合のクリーニング店検索エンジンが紹介されています。

主人公は「クリーニング店はどこも同じ」と考え、考えずに自宅から近いクリーニング店に大切なジャケットを預けたところ、シミがついてしまう展開となっています。

このマーケティング漫画は、『ブラックジャックによろしく』で知られる佐藤秀峰先生によって描かれています。

オリジナルの漫画ではなく、『ブラックジャックによろしく』のコマを編集し、セリフをクリーニング店に関する説明に変更しています。

機能性ブーツの紹介

参照URL:https://fitfit.jp/contents/manga_vol5/

上記は機能性ブーツ「フレックスヒールサイドゴアブーツ」に関するPR漫画です。

この漫画が伝えたいことは、「フレックスヒールサイドゴアブーツ」の機能性やデザイン性などの総合的な利点です。

主人公は子連れの主婦で、「子供と出かける時もおしゃれを忘れたくない」と考えていますが、最終的には機能性を重視してシンプルなスニーカーを履いてしまっています。

そんな時、偶然に有名な主婦のインスタグラマーである春名亜美と出会い、「フレックスヒールサイドゴアブーツ」を紹介してもらうという展開になっています。

この漫画のポイントは、商品が主人公の悩みを解決してく

れるということです。これは漫画マーケティングの定番であり、多くのマーケティング漫画がこのストーリーラインを使用しています。

また、実在のインスタグラマーの名前を使用することで、漫画だけでなくインフルエンサーの広告効果も併せて活用しています。

TSUTAYAのサービス紹介

参照URL:https://mangamarketing.jp/ichiran/results/detail_1979.html

上記はTSUTAYAの動画配信サービス「TSUTAYA TV」とDVD・CDのレンタルサービス「TSUTAYA DISCAS」の紹介漫画です。

この漫画が伝えたいことは、「TSUTAYA TV」と「TSUTAYA DISCAS」の利点とサービス内容です。

主人公は恋人のいない会社員で、社内で人気のあるヒロインと話す機会がありますが、流行の話題についていけず、仲良くなるチャンスを逃してしまいます。

そこで主人公は「TSUTAYA TV」のサービスを利用し始めます。多くの映画を視聴し、ヒロインとの共通の話題ができるようになっていくというストーリー展開です。

この漫画では、単に動画配信サービスの充実度だけでなく、サービスを利用することで「現実の生活にどのような影響をもたらすか」が描かれています。

ストーリーの始まりは漫画の展開になっていますが、終盤では具体的なサービスの説明が多くなります。

漫画を通じて読者の心理的ハードルを下げた後で、広告を読ませるという手法が用いられています。

ヘルスケア・医療業界

病気についての説明

参照URL:https://your-comics.com/fr/reference/bande-dessinee-medicale-158.html

上記は病気や苦しんでいる患者について紹介する医療漫画です。このような「医療グラフィック」はフランスでは一般的に使われ、業界内では広く認知されています。

この漫画は2021年にヘルスコミュニケーション部門でシルバー戦略大賞を受賞したようです。

「医療グラフィック」は1980年代からフランスで発展してきたものです。

ほとんどの作品は、「性的な病気に苦しむ患者の人生と、彼らがどのようにそれと向き合っているか」という内容を伝えています。

この「医療グラフィック」には患者にとって2つの利点があります。

まず第一に、自分だけが苦しんでいるのではないということを発見し、共感することで心の負担が軽減されることです。

そして第二に、自分の症状を言葉ではなく作品によって伝えることができるということです。

自分と同じ症状を持つ作品を医師に見せるだけで、患者が伝えたいことを医師が理解できます。

ピルについての説明

参照URL:https://jlc.tokyo/examination/10.html

上記はジャスミンレディースクリニックから出ているピルに関する紹介漫画です。

主人公が友人に相談する流れで、ピルのメリットが説明されます。さらに、デメリットについても言及され、主人公は病院に行ってピルをもらおうとするところで漫画は終わります。

漫画の後半では具体的なピルの入手方法や料金などが説明され、ピルを欲しいけどどうすればいいか分からない人々をターゲットにしています。

また、ピルの仕組みなども詳しく説明されており、この漫画を読むことでピルについての知識を得ることができます。

性感染症についての説明

参照URL:https://jlc.tokyo/examination/09.html

この漫画は、ジャスミンレディースクリニックから出ている性感染症についての紹介漫画です。

漫画は性感染症の種類やリスク、そして予防方法について伝えたいことを表現しています。

主人公は病院で医師から性感染症についての説明を受けます。初めは性感染症の反応がないことを伝えられ、安心していますが、その後医師との関係が変わってしまうというストーリーが展開されます。

漫画の後半では性感染症に関する詳細な情報が記載されており、性感染症の特徴やリスクについて説明されています。

性感染症はデリケートな問題であり、相談できる人が少ないかもしれません。

この漫画では相談者と医師をキャラクター化することで、心理的なハードルを下げ、自分も相談してみようという気持ちにさせる効果があります。

美容業界

GATSBY イケてるぬりかべ

参照URL:https://rdlp.jp/archives/otherdesign/lp/63273

この漫画は、GATSBYと水木プロダクションのコラボによる作品です。

残念ながら現在は特設ページがなく、漫画を読むことはできませんが、2018年当時、多くのユーザーがこの漫画を読んでいたことがわかっています。

『ゲゲゲの鬼太郎』で有名な漫画家水木しげる氏は2015年に他界しましたが、水木プロダクションは彼の作品の版権を保持し続け、GATSBYなどとコラボして漫画の素晴らしさを広めています。

この漫画は、妖怪漫画と美容業界という異なる要素を組み合わせることで、ユーザーの記憶に残りやすい宣伝効果を狙っています。

iマイクロパッチ

参照URL:https://celav.net/lp?u=biyou-imicropatch-afb

この漫画は、株式会社sizebookから発信された美容アイテム「iマイクロパッチ」の宣伝漫画です。

漫画は「iマイクロパッチ」の効果を伝えたいというメッセージを表現しています。

主人公は36歳の主婦で、肌のハリがなくなり老化を感じるようになります。若い隣人に触発され、美容アイテムを試すのですがうまくいきません。

そんな時、「iマイクロパッチ」を使ったところ効果が出て、同窓会では「変わらないね」と言われるようになりました。

この漫画では、キャラクターが商品を使用し、ユーザーに購入後の使用感を感じさせるために描かれています。

主人公の「就寝時に貼っておくだけでいいの?」というセリフは、商品の使用が簡単で手軽であることを強調しています。

TSUBAKI

参照URL:https://rdlp.jp/archives/otherdesign/lp/78516

この漫画は、化粧品会社TSUBAKIと有名な漫画家の萩尾望都氏によるコラボ漫画です。

この漫画が伝えたいことは、TSUBAKI商品の効果です。

主人公は年末に娘と実家に帰ります。古いアルバムを見ているうちに昔の自分の写真を見つけ、娘が昔の自分を「かわいい」と言ってくれます。そこで主人公は、もし時間があれば昔のようにツヤのある髪になりたいと思います。

この漫画は、商品が主人公の悩みを解決することができることを訴えています。多くの女性が「若い頃の髪のツヤに戻りたい」と思っているため、この漫画は訴求力を持っています。

また、有名漫画家を起用することで漫画ファンにアピールしていると考えられます。

教育業界

バンタンゲームアカデミー紹介

参照URL:https://mangamarketing.jp/ichiran/results/detail_4493.html

この漫画は、バンタンゲームアカデミーの紹介漫画です。

漫画が伝えたいことは、バンタンゲームアカデミーの魅力です。

主人公はゲーム業界で働きたいと思っていますが、業界の知識を持っていません。友人からのアドバイスでバンタンゲームアカデミーに入学することを勧められます。

この漫画ではゲーム業界に関する説明もありますので、ゲーム業界に興味のある人を対象とした作品です。

「ゲームが好きでゲーム業界に入りたい」という人は多いと思います。そういった人々に向けて、就職先で後悔しないために詳細な説明がなされています。

子供向けスイミングレッスン訴求パンフレット

参照URL:https://mangamarketing.jp/ichiran/results/detail_4226.html

この漫画は、スポーツクラブNAS株式会社から出ている子供向けスイミングスクールの紹介漫画です。

漫画が伝えたいことは、子供向けスイミングスクールのクラス内容です。

主人公は水が苦手で一人では頭を洗えない子供で、母親は主人公をスイミングスクールに通わせます。

クラスの実習内容が漫画で描かれ、2ヶ月後には主人公が口を水につけ、一人で頭を洗えるようになるというストーリーが展開されます。

この漫画は、子供向けスイミングスクールに入る「きっかけ」から描かれています。頭を洗えない、水が怖いといった子供は、スイミングスクールに通うことで克服できることを訴えています。

本格的なスイミングスクールは泳ぐことを学ぶ場ですが、ここでは「子供の成長」に焦点を当てています。

ITビジネススクール促進マンガ

参照URL:https://mangamarketing.jp/ichiran/results/detail_3456.html

この漫画は、ITビジネススクール「ビジデジ」のPR漫画です。

漫画が伝えたいことは、「ビジデジ」の内容とそれによる成功体験です。

主人公はビジネスへの意欲を持っていますが、忙しさの中でその情熱が薄れてきました。

同級生に愚痴をこぼしていると、1年後に同級生が会社を立ち上げ、ネットニュースに取り上げられるようになります。

話を聞きに行った主人公は、ITビジネススクール「ビジデジ」を紹介されるというストーリーが描かれています。

この漫画は、「ビジデジ」の内容なども説明していますが、最も重要なのはキャラクターたちの成功体験です。

「ビジデジ」に通うことで、あなたも成功する可能性があるとユーザーに訴えかけています。

まとめ

漫画マーケティングでは、漫画は娯楽コンテンツとしてではなく、商品の説明やPRに使用されています。

そして、これらの宣伝はキャラクターの心情やストーリーと共に語られることで、訴求力を高め、ユーザーにとって分かりやすいものになっています。

ユーザーは常に商品を購入する人間です。漫画はキャラクター(人間)を描くことによって成り立っています。

キャラクターを身近な存在にし、同じ悩みを持つ人間として描くことで共感を生み出します。漫画マーケティングは、共感に最も訴えかけることのできるマーケティング手法の一つです。

現在では一定のストーリーラインが確立され、基本的には似たようなパターンが使用されているマーケティング漫画ですが、新しいストーリーテリングの開発やユーザーの心をつかむ可能性も考えられます。

今後の漫画マーケティングの発展に目が離せません。

MangaAds Japanで漫画広告を作ろう

MangaAds Japanでは漫画を使った広告やLPを作っています。ある研究では漫画を使った広告に変えたところ、CVRが倍になったという例も報告されており、漫画広告の効果は絶大です。

漫画を使ったマーケティング手法について興味がある方は、ぜひ以下のボタンから資料請求をしてみてください。

目次